「EVは短い距離だと損」とよく言われます。本当なのか、どれくらい損なのか。我が家の日産サクラを126日、1日も欠かさず記録した全データを距離帯と気温で並べ直してみました🔋
結論から言うと、電費は距離で1.5倍、気温で1.2倍変わりました。そして「長く走るほど良くなる」という単純な話でもありませんでした。
この記事の要点を59秒の動画にまとめました🎥 距離帯のグラフと気温の比較が動きます。
✅先に結論
- 10km未満は5.7、60〜80kmは8.3。同じ車で1.5倍の差
- 境目は40km前後。そこを超えると数字が跳ね上がる
- 同じ通勤ルートだけで比べると、20〜25℃で8.9、30℃以上で7.4(−17%)
- 長ければいいわけではない。107km走った日が63kmの日に負けた
📊使ったデータ
2026年4月22日から8月28日までの126日ぶんです。走った日は全部記録しているので、都合のいい日を選んだ数字ではありません。元データはEVデータのページで毎日公開しています。
電費は「走行距離 ÷ バッテリーが減った分(残量差×20kWh)」で計算しています。日によって条件が違うので、平均ではなく中央値で並べました。極端な日に引っぱられないためです。
🔀距離でこれだけ変わる
| 走った距離 | 日数 | 電費(中央値) |
|---|---|---|
| 10km未満 | 8日 | 5.7 km/kWh |
| 10〜20km | 13日 | 5.9 km/kWh |
| 20〜40km | 13日 | 6.6 km/kWh |
| 40〜60km | 15日 | 7.3 km/kWh |
| 60〜80km | 69日 | 8.3 km/kWh |
| 80km以上 | 8日 | 7.9 km/kWh |
きれいに右肩上がりです。そして40kmのあたりに段差があります。40km未満は5.7〜6.6でうろうろしているのに、40kmを超えると7.3、60kmを超えると8.3まで伸びます。
理由は断定できませんが、走り出しに掛かる分が、短い距離ほど重くのしかかるのだと考えています。エアコンが効くまでの立ち上がり、停止と発進の繰り返し、暖まる前のバッテリー。これらは距離に関係なく最初にかかるので、5kmで済ませればその5kmが全部背負い、60km走れば薄まります💡
🌡同じ道で比べると、気温はこう効く
気温の影響を見るとき、距離がバラバラだと意味がありません。そこで60〜80kmの日(=ほぼ通勤の往復・65日ぶん)だけを取り出しました。距離も用途もほぼ同じなので、残る違いは気温です。
| その日の気温 | 日数 | 電費(中央値) | いちばん悪い日〜いちばん良い日 |
|---|---|---|---|
| 20℃未満 | 6日 | 7.9 km/kWh | 6.9〜8.8 |
| 20〜25℃ | 14日 | 8.9 km/kWh | 8.0〜9.5 |
| 25〜30℃ | 25日 | 8.4 km/kWh | 5.5〜9.9 |
| 30℃以上 | 20日 | 7.4 km/kWh | 5.1〜9.1 |
20〜25℃がいちばん良く、30℃を超えると17%落ちます。20℃未満で少し落ちるのは暖房のぶんでしょう。エアコンを使わなくていい季節がいちばん得、というのは体感どおりでした🍂
注目してほしいのは右の列です。30℃以上の日は5.1から9.1まで散らばっています。暑い日がいつも悪いのではなく、暑い日は当たり外れが大きくなる。炎天下に停めたかどうかで変わるからだと思います。
🚗長く走れば良くなる、わけでもなかった
表をもう一度見てください。80km以上の日だけ、7.9に下がっています。60〜80kmの8.3より悪い。
心当たりがあります。直近の2日がまさにそれでした。
| 日 | 距離 | 電費 | その日の中身 |
|---|---|---|---|
| 8月27日 | 63km | 8.1 | 通勤の往復だけ |
| 8月28日 | 107km | 6.6 | 通勤+家族の送迎 |
107km走った日が、63kmの日に負けました。違いは送迎です。乗せて、降ろして、また乗せる。そのたびに止まって、また加速する。効いているのは距離ではなく走り方でした。
つまり「長距離だから電費がいい」のではなく、「長距離になりやすい走り方(信号の少ない道を一定速度で流す)が電費にいい」というのが正しい理解だと思います。
💰家計にはどう効くか
電費を1kmあたりの電気代に置き換えると、こうなります(夜間電力28.85円/kWh・充電ロス12%込み)。
| 電費 | 1kmあたり | 60km走ると |
|---|---|---|
| 5.7 km/kWh(ちょい乗り) | 約5.8円 | 約345円 |
| 8.3 km/kWh(通勤) | 約4.0円 | 約237円 |
| 参考:ガソリン車 15km/L・170.1円/L | 約11.3円 | 約680円 |
ちょい乗りばかりでもガソリン車の半分です。EVが不利になるのは事実ですが、「短距離だとEVは損」というほどではありません。落ちても、まだ倍の差があります。
✅まとめ
- 距離が伸びるほど電費は良くなる。10km未満5.7 → 60〜80km 8.3
- 境目は40km前後。それ未満はどう走っても6前後で頭打ち
- 同じ通勤ルートなら20〜25℃が最良(8.9)、30℃超で7.4
- 暑い日は平均が落ちるだけでなく、ばらつきが大きくなる
- 長距離でも停止と発進が多いと落ちる(107km・6.6の実例)
- ちょい乗りでも1kmあたり約5.8円。ガソリン車の約半分
数字はすべて2026年4月22日〜8月28日の実測です。EVデータのページで日ごとの元データを公開しているので、気になる日があれば確認できます📊
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