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ガソリン減税でEVの節約は消える?——27円下がるはずの価格が170円のままな理由と、わが家の実測

ガソリン減税でEVの節約は消える?——27円下がるはずの価格が170円のままな理由と、わが家の実測

EVに乗っていると、たまにこう聞かれることがあります。

EVの電気代って実際どうなの?ガソリン税が下がったんでしょ? もうEVにする意味、なくなるんじゃない?

たしかに2025年の年末、ガソリンの暫定税率が廃止されました。計算上は1リットルあたり27円以上安くなるはずの、大きな出来事です。

毎日「ガソリン車ならいくらだったか」を計算しながらEVに乗っているわが家としては、これは気になる話です🤔 節約額の計算に使っている単価が下がれば、EVの節約は目減りすることになるからです。

そこで今回は、廃止から7か月あまり経った「答え合わせ」です。結論から言うと——ガソリンは安くなっていませんでした。そして、もし安くなっていたとしても、EVの節約は消えませんでした。順番に見ていきます。

📉 制度上は「27円下がるはず」だった

まず制度の話を簡単に。ガソリンの税金には、本来の税率に上乗せされた「暫定税率」ぶんが1リットルあたり25.1円含まれていました。50年以上「暫定」のまま続いてきた上乗せです。

これが2025年12月31日に廃止されました。25.1円に消費税もかかっていたので、あわせて約27.6円/Lの値下げ効果があるはず——という計算になります。

リッター27円は大きいです。仮に月100リットル入れる家庭なら月2,700円。EVとガソリン車の差が、それだけ縮む計算になります。

🤔 でも実際の価格は「ほぼ元通り」でした

ところが、実際の店頭価格はそう動きませんでした。2026年の全国平均(統計)を追いかけると、こんなジェットコースターです。

2026年1月一時154円台まで下落(廃止の効果が出た時期)
2026年3月190円台まで急騰(原油価格の高騰)
2026年8月現在170円前後でほぼ横ばい
レギュラーガソリン全国平均の推移(統計より・2026年8月時点)

下がった要因(税の廃止)と、上がった要因(それまで価格を抑えていた補助金の終了、そして原油価格の高騰)がぶつかり合って、結局廃止前と大差ない水準に落ち着いています。報道によれば、政府は店頭価格を170円程度に抑える支援を続けているとのことで、いまの170円は「支えられた170円」でもあります。

つまり、「減税でガソリンが安くなった」という実感は、少なくとも2026年夏時点ではほぼ無い——というのが答え合わせの1つ目です。

📊 わが家の記録でも、単価はむしろ上がっています

このブログでは毎日、「同じ距離をガソリン車(15km/L想定)で走ったらいくらか」を計算して、EVとの差額を記録しています。その計算に使う単価は、毎月初めに全国平均を採用して更新しています。

採用した単価
2026年4月162.0円/L
5月162.0円/L
6月169.2円/L
7月169.8円/L
8月170.1円/L
わが家がブログの節約計算に採用してきた月次単価(全国平均ベース)

記録を始めた4月から8円上がりました📈 減税があったはずの年に、比較対象のガソリンはじわじわ値上がりしている。皮肉なことに、EVの節約額はむしろ膨らむ方向に動いています。

🧮 もし本当に27円下がっていたら?を計算してみた

とはいえ、「今は下がっていない」だけで終わらせるのはフェアではありません。今後、原油が落ち着いて減税がフルに価格へ反映されたらどうなるのか。7月の実績で計算してみます。

わが家の7月は1,470km走って、電気代は6,937円でした(7月の電気代まとめ)。ガソリン車換算との差額は9,703円の節約です。

ガソリン代換算EVとの差額
実際(169.8円/L)16,640円▲9,703円
もし27.6円下がっていたら(142.2円/L)13,936円▲約7,000円
7月実績(1,470km・電気代6,937円)での試算。ガソリン車は15km/L想定

節約は9,703円→約7,000円。たしかに3割近く目減りします。ここは正直に書いておきます。

でも、見方を変えればそれでも月7,000円・年間8万円超のペースです。「EVにする意味がなくなる」水準では、まったくありませんでした。

⚡ 1kmあたりで見ると、構造は崩れない

なぜ27円下がっても大勢が変わらないのか。1km走るのにかかるお金に直すと分かりやすいです。

1kmあたり
サクラ(わが家の7月実測)約4.7円
ガソリン車 15km/L(170円/L)約11.3円
ガソリン車 15km/L(142円/L・減税フル反映なら)約9.5円
1kmあたりの燃料・電気コスト比較

ガソリンが2割安くなっても、EVの2倍という関係は変わりません。夜間電力(わが家は28.85円/kWh)で充電するEVのコスト構造は、ガソリン単価が1〜2割動いた程度では逆転しないんです。

むしろEV側で効いてくるのは電気代の単価のほうです。燃料費調整や契約プランで電気代が上がれば、節約は着実に削られます。わが家が電力プランを見直したのはそのためでした(→サクラの電気代と維持費)。

📝 まとめ:減税でEVの意味はなくならなかった

  • 暫定税率の廃止(2025年末)で約27.6円/L下がるはずだった
  • 実際は補助金の終了と原油高で帳消し=2026年8月現在も170円前後
  • わが家の記録でも単価は4月162円→8月170.1円と上昇=節約はむしろ拡大方向
  • 仮にフルに下がっても、節約は月9,703円→約7,000円。年8万円ペースは残る
  • 1kmあたり4.7円 vs 11.3円。単価が多少動いても2倍差の構造は崩れない

「ガソリンが安くなるからEVは意味ない」——この問いへのわが家なりの答えは、「安くなっていないし、安くなっても意味は残る」でした。

とはいえ、単価は毎月動きます。だからわが家は毎月単価を更新しながら、日々の実測で比較を続けています。最新のデータはEV実測データのページでいつでも見られます🚗

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※本記事は税制への評価ではなく、家計への影響を実測データで整理したものです。価格・制度は2026年8月時点の情報で、統計値はレギュラーガソリン全国平均の公表データに基づきます。最新の価格・制度は公的機関の発表をご確認ください。