※本記事にはプロモーション(PR)が含まれます。
先日、サクラの前部カメラを交換修理してもらうためにディーラーへ行ってきました。作業を待っているあいだの雑談で、担当の方がこんな話をしてくれたんです。
最近のレッカー車は、電欠したEV用に充電器を積んでいるものがあるんですよ
えっ、そんなことになっているんですか。レッカー車が現場まで電気を届けに来てくれるということでしょうか。
気になったので調べてみたら、本当でした。そしてついでに、「EVのトラブルで一番多いのは何か」という統計も見つけてしまい、そちらのほうがよっぽど意外だったので、あわせて紹介します。
この記事のJAFデータを、86秒の動画にもまとめています。
📊 EVのトラブル、1位は「電欠」ではありませんでした
まずこちらを見てください。JAFが公開している、電気自動車(BEV)へのロードサービス出動理由です。
| 順位 | 出動理由 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 1位 | タイヤのパンク・バースト・空気圧不足 | 3,335件 | 30.7% |
| 2位 | 過放電バッテリー | 2,364件 | 21.7% |
| 3位 | 駆動用電池切れ(電欠) | 1,165件 | 10.7% |
電欠は3位で、全体の約1割。いちばん多いのはタイヤでした。
EVというと「電池が切れたら終わり」というイメージが先に立ちますが、実際にレッカーを呼ぶ理由としては、10回に1回ということになります。
🔍 ガソリン車と比べてみると、もっと面白い
同じ期間の、一般の四輪車(=ほとんどがガソリン車)のデータがこちらです。
| 順位 | 出動理由 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 過放電バッテリー | 769,024件 | 35.7% |
| 2位 | タイヤのパンク・バースト・空気圧不足 | 442,300件 | 20.6% |
| 3位 | 劣化/破損バッテリー | 195,717件 | 9.1% |
お気づきでしょうか。顔ぶれがほとんど同じなんです。
バッテリー上がりとタイヤ。EVもガソリン車も、困って人を呼ぶ理由の上位2つは同じでした。順番が入れ替わっているだけです。
「EVだから特別に壊れやすい」という感じでは、少なくともこの数字からは見えてきません。
🔋 2位の「過放電バッテリー」って、EVなのに?
ここでひっかかった方もいると思います。電気自動車なのに、バッテリーが上がる?
EVでもバッテリー上がりはあります。EVには、走るための大きな駆動用バッテリーとは別に、12Vの小さなバッテリーが積まれているからです。ガソリン車に積まれているのと同じような、あの四角いバッテリーです。
これは走行用ではなく、ドアロック・メーター・ライト・コンピューターの起動といった部分を担当しています。そして、この12Vが上がってしまうと——駆動用バッテリーが満充電でも、車は動きません。電源が入らないので、走り出す以前の問題になってしまいます。
EVは「エンジンがない=発電機で充電されない」ので、この12Vは走行中に車が別の仕組みで充電しています。とはいえ、長期間乗らなかったり、室内灯を消し忘れたりすれば、ガソリン車と同じように上がります。
EVに乗り換えても「バッテリー上がり」からは卒業できない、というのは正直あまり知られていない気がします。わたしも今回のデータを見るまで、ここまで多いとは思っていませんでした。
🚚 で、電欠したらどうなるのか
本題です。ディーラーで聞いた「充電器を積んだレッカー車」は、JAFの「EV充電サービス」のことでした。
| やってくれること | バン型のサービスカーやレッカー車が充電機材を積んで来て、その場で充電 |
| 規格 | CHAdeMO(アタッチメントで複数車種に対応) |
| 時間 | 約20分 |
| 回復する量 | 約20km走れる分 |
| エリア | 2023年8月に4都府県で試験開始 →2025年12月に全国47都道府県へ |
| 料金 | JAF会員は無料/非会員は基本料金+充電費用 |
ポイントは「満タンにしてくれるわけではない」ところです。約20km分というのは、最寄りの充電スポットまで自力でたどり着くための量。応急処置として割り切った設計になっています。
ちなみに救援車のバッテリーは1回の給電で使い切ってしまうので、24時間以内にフル充電が必要なのだそうです。助けに行くほうもなかなか大変ですね。
充電に対応できない地域では、最寄りの充電スポットまで搬送してくれます。日産の場合も、電欠時は最寄りの急速充電ができる店舗までレッカー搬送という対応です(24時間365日の専用ダイヤルがあります)。
🛡 JAFに入っていない人はどうなる?
ここがわが家の事情でもあるのですが、うちはJAFには入っていません。任意保険に付いているロードサービスを使っています。同じ方、多いのではないでしょうか。
で、調べてみたら保険会社側もEV電欠への対応を始めていました。ただし、内容は会社によってけっこう違います。
- 現場で充電してくれるタイプ:ある損保では、サービスカーが現場に来て20分の充電で約40km分まで回復。搬送するより1時間以上早く復旧できるケースもあるそうです
- 2024年4月から現場充電を始めた会社もあります(移動式の急速充電設備を使うタイプ)
- 充電スポットまで搬送するタイプ:保険期間内に1回まで無料、といった条件つきのところも
つまり「現場で充電」派と「運ぶ」派に分かれているということです。しかも回復量も20km分だったり40km分だったりします。
これ、いざ止まってから調べるのでは遅いですよね。自分の保険がどちらなのか、一度確認しておいたほうがよさそうです。わが家も、次の更新のタイミングで内容を見直そうと思っています。
ちなみに保険の乗り換えや更新時の比較は、一括見積もりを使うと各社のロードサービス内容と保険料をまとめて見比べられます。(PR)
▶ 一番安い自動車保険がわかる!(無料の一括見積もり)![]()
😅 わが家がいちばん危なかった日と、実際に起きたこと
電欠の話をしておいて何ですが、わが家はまだ電欠したことがありません。ただ、一度だけかなりヒヤッとした日があります。
高速道路で「軽EVは実際に何km走れるのか」を試したときのことです。満充電から125km走って、帰り着いたときの残量が2%でした。詳しくは満充電から125km・残量2%まで使い切った実測記録に書いています。
あのときJAFのサービスを知っていたら、もう少し落ち着いていられたかもしれません。
そして、ここが今回いちばん腑に落ちたところなのですが——わが家がこれまでに実際に経験したトラブルは、電欠ではなくタイヤのパンクでした。
統計どおりです。EVに乗り換えるとき、あれだけ電欠の心配をしたのに、現実に困ったのはガソリン車時代と何も変わらないトラブルだったという。
💡 電欠を避けるために、実際に効くこと
とはいえ電欠が1割あるのも事実なので、日々の実測から効くと感じていることを3つ。
① 航続可能距離の表示を、そのまま信じない
メーターの「あと◯km」は、直近の走り方をもとにした予測です。メーター写真145回分を調べたところ、夏は表示のほうが少し楽観的という結果が出ました(→航続可能距離表示の正体を調べた記事)。表示より走れないことがある、と思っておくくらいがちょうどいいです。
② 渋滞と炎天下駐車は、想像以上に電気を食う
これは7月の実測でハッキリしました。同じ日・同じ道でも、走る時間帯が違うだけで電費が1.7倍変わったことがあります(→夏のEV電費は気温だけじゃなかった)。予定どおりに走れない日がある、という前提で残量に余裕を持たせるのが現実的です。
③ 「残り20%」を心の下限にする
JAFが現場で入れてくれるのが約20km分、という数字が、逆にいい目安になりました。残り20%を切ったら次の充電を探す。サクラなら30km前後は残っている計算なので、たいていの場所から充電スポットへは届きます。
📝 まとめ:怖いのは電欠より、タイヤと12V
- EVのロードサービス出動理由は1位タイヤ(30.7%)・2位バッテリー上がり(21.7%)・3位が電欠(10.7%)
- ガソリン車も上位2つは同じ顔ぶれ。EVだけが特別ではない
- EVでも12Vバッテリーは上がる。上がれば駆動用が満充電でも動かない
- 電欠してもJAFが現場で約20分・20km分を充電してくれる(2025年12月から全国)
- 任意保険のロードサービスも対応を開始。ただし「現場充電」か「搬送」かは会社によって違うので要確認
EVを検討していると、まわりから必ず「電池が切れたらどうするの」と聞かれます。わたしも3年前はそれが不安でした。
でも数字を見てしまうと、心配する順番が少し違ったな、と思います。まず点検すべきはタイヤの空気圧かもしれません。
サクラに乗って感じた不便な点は日産サクラに3年乗って気づいたデメリット6つに、毎日の走行データはEV実測データのページにまとめています。
※本記事のロードサービス統計はJAF公表値(2025年4月〜2026年3月の累計)です。サービス内容・料金は変更される場合があるため、最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。
👉 SOSコールが使える「日産コネクト」、入るべき?わが家は年7,920円を払わない選択をしました。その理由と、代わりにやっていることを日産コネクトは必要?年7,920円を払わず、タイマー充電とタイマーエアコンで済ませている話にまとめています🚗
📖 関連:長期放置で心配なのは駆動用より12Vバッテリーですが、では数日の駐車ならどうなのか? 実際に駅の駐車場に2泊64時間置いて確かめました。
👉 EVは停めておくだけで減る?駅に2泊64時間置いた結果、0%だった